4月も後半に差しかかる。もう全体研修を終え各病棟へ配属されてる頃でしょうか。
はたまたすでに病棟での何週間かを終え、現実に打ちひしがれてるでしょうか。
新鮮な環境を楽しめてる人もいるかもしれませんね。
新人看護師。これから小さなことから大きなことまで、沢山の壁にぶつかることだろうと思います。
それを想像して、不安や恐怖に苛まれている人はきっと少なくないですよね。
けど、それは当然のことなんです。それでいいんです。それが当たり前です。
新人ならではの苦労、沢山ありますね。
- 先輩によってやり方や指導が違って、誰かの言う通りにやったら別の人に怒られる。あの先輩がこう言ってたもので…。とは言いづらい。詰む。
- 何がわからないのかも分からないから、何を聞いたらいいのかも分からない。分からないなら何で確認しなかったの?と問われ、詰む。
- 先輩の移動速度が早くてついてくのに必死な中、色々教えてくれてる気がするけどもはや何が大事なのか分からずメモぐちゃぐちゃ。結局よく分からなくて、前教えたよね?で詰む。
とにかく、詰みまくる。
いいんです。それが新人です。よっ!詰んでるね!それでこそ新人!
新人辛い。もう既に辞めたい。何故国試に合格してしまったのか。と、ボヤいてるそこのあなた。分かるよ、分かる。
でもね、大丈夫。
新人経験者のハナタケがプロ新人になるコツを頑張って伝えてみる。
これはたぶん人生を通してどんな場面でも言えることで、新人看護師に限った話ではないのだけれど。押さえて欲しいのが、今起きている出来事をどう捉えるかは「あなた次第」ということ。
- 先輩によってやり方や指導が違って、誰かの言う通りにやったら別の人に怒られる。あの先輩がこう言ってたもので…。とは言いづらい
→あの先輩の言う通りにしただけなのに何で私が怒られなきゃいけないの最悪。「教えてもらってないので知りませんでした。すみません。」
→色んなやり方を知れた。どっちが正しいのか後で調べておこう。この先輩のときは、こうなんだな。「なるほど…そうなんですね。分かっていなかったのでもう一度勉強しておきます。」
- 何がわからないのかも分からないから、何を聞いたらいいのかも分からない。分からないなら何で確認しなかったの?と問われ
→怖くて聞ける雰囲気じゃないやん。だったら最初から教えてよ。「すみません。タイミングがなくて聞けませんでした。」
→そうか、これは確認するべき大事なことだったんだ。「本当ですね、分かってないことを自覚できていませんでした。次は気をつけられそうなので、必ず確認するようにします。」
- 先輩の移動速度が早くてついてくのに必死な中、色々教えてくれてる気がするけどもはや何が大事なのか分からずメモぐちゃぐちゃ。結局よく分からなくて、前教えたよね?
→覚えること多すぎて、一回じゃ無理だよ!「すみません。忘れてました。」
→たぶん、必死過ぎてメモし忘れちゃってたんだな。言われてみれば教わった気もしなくもないな。「すみません、ついて行くのに必死でちゃんと教わったことを整理出来ていませんでした。実は今日も聞き逃しちゃった気がすることがあって、一緒に振り返りしてもらってもいいですか。ちゃんとまとめて、次は見守ってもらいながら自分で出来るようにします。」
先程挙げた3つの詰みシーンを例に、新人の思考と回答を並べてみましたがどうでしょう。
今でこそ新人のあなたも、かつて部活やバイトで先輩になったことがあれば、前者と後者どちらが成長しそうか、先輩が快く教育を引き受けてくれそうか分かると思います。
あなたの意識、捉え方次第で口から出る言葉が変わってきます。するとそれを受けた先輩の対応も自ずと変わってくるはずです。どう変わるかは、あなたの捉え方次第ということなのです。
そんなうまいこと受け答え思いつかん!となるかもしれませんが、基本的な心構えがあったら細かいセリフなんてどうだったいいんです。
〜基本的な心構え〜
- なにはともあれ、「よろしくおねがいします。」「ありがとうございました。」を言っておく(実習でさんざんやってきたやつ)
- 自ら習得しようとする心意気(教えてもらってないんだけど。こちとらまだ新人なんだけど。は心にそっとしまっておく)
- 習得するために、不安だけどそこにえいや!と飛び込んでいく勇気(若さと勢いが武器だ)
- 分からないままやって怒られるより聞いて分かっていないことを怒られる方がましだと自らに言い聞かせる(怒られたくないけどね)
- 比べる相手は同期ではなく昨日の自分(あなたのペースで前に進もう)
あ、この子必死にやろうとしてるな。っていうのは、観察眼の磨かれた看護師相手なのだからこそどこかでちゃんと伝わります。
先輩の言葉を一旦素直に受け止め、ポジティブな転換が出来るようになってくると後は勝手に、成長していけます。
〜新人が新人であることのメリット〜
- 出来なくて当然であるから、そんなに落ち込まなくても次に出来るようにすれば全然取り返せる
- 失敗して当然だから、そんなにダメージがない。あー、新人がやらかしたな。程度の話で終わる
- 分からなくて当然であるから、確認しても違和感がない。もはや確認しただけで密かに評価される
- 大きなミスになる前に怒ってもらえるから、大概のことは事前に気づける。患者さんが死なずに済む
- 全然出来てないのに実習と違ってお給料がもらえる
これも捉え方によってはネガティブに見せることができます
まともに出来ない、失敗してばかり、何一つ分かってない、怒られてばかりでこれが他のミスだったら患者さんを殺していたかもしれない、お給料貰ってるのに見合った仕事ができてない。
今しんどくなってる人は、怖くて不安で自信がなく、後者の捉え方をしている人。
皆そうです。当たり前です。いやむしろ、そうでなかったら全然可愛くない。自信のある新人なんてものは、プラダを着た小4や。(ハナタケ名言出ちゃったな)
改めて、病棟の先輩達を見て下さい。
皆新人だった時代があるのに、今はだいぶ仕上がってますね。(と同時にもがいてる人もいるでしょう。)
それぞれに色んな苦労をしながら、それぞれのやり方でそこを乗り切ってきた人達です。こんな人間になりたくないと思うこともあるかも知れません。でも、あなたよりずっと多くの苦労を重ねた末に今その現場を担っている猛者達であることには違いありません。そこから学べること、盗めることは沢山ある。
悪いところは反面教師、良いところは真似して自分のものに。
出勤の朝起きたら是非、「大丈夫、なんとかなる!私なら出来るよ!いけるいける!」と声に出してみて下さい。
どこからともなく根拠のない自信と勇気が湧いてきます。(なんなら私のモーニングルーティン)
この仕事は本当に大変だし、泣いたり笑ったり忙しい毎日かもしれないけど。やりがいがあって、沢山成長できて、お金も世間の女子達よりはそれなりにもらえて、堂々と誇れる素晴らしい仕事だとつくづく思います。そう感じるようになるかはあなた次第なところもあるので責任は負えませんが、少なくとも私はこの仕事をそう捉えてます。
あなたが笑顔で病棟から帰ってこれますように☺